Web制作会社への転職を目指すうえで絶対に欠かせないのが「ポートフォリオ」です。どれだけ面接で熱意を伝えても、作品が見えなければスキルを判断することはできません。では、採用担当者はポートフォリオのどこを見て評価していると思いますか?
本記事では、Web制作会社で実際に採用に関わったことのある筆者が、評価されるポートフォリオの作り方を具体的に解説します!この記事を参考にすれば、未経験の方でも転職成功率が格段にアップします!
採用者はポートフォリオのここをみている!
では実際に採用側はポートフォリオのどこをみているのかをいくつか解説したいと思います。
1.スキル・制作実績
まず当たり前ですが、面接者のスキルや制作実績は始めに見ます。
- 面接者がどのくらいのスキルを持っているのか
- どのような制作を行なってきたのか
を重要視します。制作を行なっていると著作権でポートフォリオに載せることができない!というような実績もあるかと思います。その場合はメール応募の際に、制作URLを載せて、この部分を担当しましたなどでも大丈夫です。
コーダー募集になると中のコードまで確認する
コーダーの採用になってくると、どのようなコードを書いているのかもしっかり確認します。
HTMLやCSSの記述は正しいか、レスポンシブ対応は問題ないか、セマンティックHTMLを意識して記述されているのかなどです。表が綺麗に反映されていても裏がしっかりしていないと採用したいとは思われません。
2.スキルアップへの意欲
意外かもしれませんが、スキルや実績がなくてもスキルアップへの意欲があれば採用される確率が格段に上がります。というのもスキルがあって意欲がない方よりも、スキルはないが意欲がある方が会社は採用したいと思います。
理由はとても簡単で、会社は現在のスキルより将来性を重要視するからです。
会社には複数人のデザイナーやコーダーがいます。その中で、伸びしろや意欲がある人が入ると結果的にチームに良い影響を与えることが多いです。実際に私が入った会社でも、新しい風が吹いたことで、全体のモチベーションが高くなり全員のスキルが上がったことがありました。
また会社の文化に馴染みやすいというメリットもあります。スキルだけ高く、頭でっかちな人だと、何事も自己流で作業をしてしまい会社に溶け込もうとしません。しかし、何事も素直な人だと会社に溶け込みやすく、会社の希望する方向に進みやすい特徴があります。

「現時点のスキル」よりも「これからどれだけ伸びるか」「一緒に働きやすいか」が重要です。そのため、自分の意欲を見せることで未経験でも転職できる確率がかなり高くなります。ポートフォリオに自分が行なってきた学習工程などを載せるといいです。(noteで学習記録をまとめるなど)
3.オリジナルの制作実績を載せているか
これはよくあることなのですが、採用を行なっていると同じような制作実績を数多く見ることがあります。というのも、スクールの課題を載せたもの、オンラインスクールで作成したものを載せたものなど、被っている実績が非常に多いです。最近はオンライン講座なども増えているので、それが原因というのもあります。そうすると、みんな同じような実績になってしまうので、区別がつけられなくなります。そこで1つや2つでもオリジナルな実績があると目を引かせることができます。
私が未経験から転職した際には、
- オリジナルな制作物を3つ(LP2点、WordPress1点)
を自ら制作することで転職することができました!初めは制作するのはかなり大変なのですが、オリジナルの制作物がないと、未経験からの転職はかなり厳しいと感じます。



スクールなどの制作物をポートフォリオに載せるのは悪いことではないですが、同じような実績の方がたくさん応募してきます。その中で区別をつけるためには、やはりオリジナルな制作物が1点でも欲しいです。
4.ポートフォリオは必ずWordPressでないとだめ?
よくポートフォリオはWordPressやStudioなど出ないとダメなのかという疑問があると思いますが、必須ではありません。最近ではnotionなどでまとめる人も多いです。しかしサイトなどの制作物に関してはURLがあり、サーバーでアップしてあるほうがいいです。
ポートフォリオの作る際にここを工夫する!
次にポートフォリオを作る際に、ここを工夫すれば良いと感じることをいくつか説明します。
1.制作物でどのくらい時間がかかったかを記載する
制作会社に入ると、かなり重要になってくるのが「制作スピード」になります。副業などで仕事を自ら取ってこられる人にはあまり重要視されないかもしれませんが、会社は常に利益を作っていかないといけません。そのため、いくら丁寧な仕事をしていても制作スピードがあまりにも遅いと会社として雇うのは厳しくなります。私自身も何度か面接に行った経験があるのですが、結構な確率で「この制作物にかかった時間」を聞かれました。



ポートフォリオに制作実績を載せる際に、「どの実装を担当したのか」「その作業はどのくらいかかったのか」などを詳細に記載すると、採用担当者側にも伝わりやすくなります。
2.制作物の過程を記載する
制作実績は多いほどいいのですが、この制作物はどのような過程で作成したのかを説明すると、採用担当者もイメージが湧きやすいです。例えば、
- このサイトを作成した背景(クライアントがどのような悩みがあって作成したのか)
- この色合いにした理由
- どこを工夫したのか
- サイトを作成した後の効果はどうだったか
などです。webサイトは作成して終わりというものではないです。クライアントの悩みを聞き、それに応じたサイトでないといけませんし、作成した後の運用が大事になってきます。自分が作りたいものをただ作成しているだけでは仕事はできません。



スクールなどの課題でも、例えばコーディングで「この場所を工夫してWordPressでもレイアウトがくずれないようにしました」など自分なりの1つの違いを加えることで見る側の視点を変えることもできます。
3.自己紹介の部分をより充実させアピールする
スキルも大事なのですが、結局採用側は、誰と働きたいかと一番大切にしています。前章とも被りますが、
- なぜWeb制作を学んだのか
- 将来どんなエンジニアを目指したいのか
を明確に伝えるとより良いポートフォリオになると思います。



合わせて、自分がどういう人間なのかを載せるのも大切です。趣味や人柄が伝わる情報、SNS情報を載せるのもいいです!
採用されるポートフォリオを目指そう
ポートフォリオは単なる作品集ではなく、あなたのスキルや人柄を伝えることが大切です。何度も伝えますが、採用担当者は「一緒に働きたい人かどうか」をポートフォリオを通して判断しています。だからこそ、制作物や自己紹介の書き方などを丁寧に作り込むことが重要になります。今回紹介したポイントを押さえて準備すれば、未経験からでもWeb制作会社への転職は十分可能です!諦めずに未経験からの転職を成功させましょう!