【沖縄の観光事業者向け】海外からの予約が増えない理由。元・台湾在住が教える多言語サイトの作り方

「ホームページに英語ページも付けたのに、海外からの予約はさっぱり」
沖縄の観光事業者さんから、この相談をよくいただきます。国際通りにも美ら海にも、これだけ外国人観光客が戻ってきているのに、自分のお店の予約は増えない。

結論から言うと、原因の多くは「英語だけ」対応と「予約までの道のりが遠い」ことの2つです。
私は2023年から台湾に移住して現地企業で働いていた経験があり、日本語と中国語の両方でサイト制作・運用のお手伝いをしています。この記事では「台湾人・香港人観光客の目線」から、選ばれるサイトと選ばれないサイトの違いをお話しします。

目次

沖縄のインバウンドは「英語圏」ではない

まず前提の話です。沖縄を訪れる外国人観光客の中心は、台湾・香港・韓国といった東アジアのお客様です。地理的に近く、リピーターも多い。特に台湾は沖縄から飛行機で約1時間半、「週末にちょっと沖縄」が成立する距離です。

ところが多くのお店の多言語対応は「とりあえず英語」で止まっています。台湾・香港の方が使うのは繁体字(はんたいじ)の中国語です。英語も読める方は多いですが、旅行先を探してワクワクしながら検索するとき、人は母語で検索します。「沖縄 浮潜」(浮潜=シュノーケリング)のように。

その検索結果にあなたのお店が母語で出てこなければ、存在しないのと同じです。逆に言えば、繁体字できちんと対応しているだけで、沖縄ではまだ十分に目立てます

やってしまいがちな3つの失敗

失敗1:自動翻訳ボタンを付けて終わり

Google翻訳のボタンを付けただけのサイトをよく見ますが、台湾に住んでいた身としてはっきり言うと、機械翻訳の中国語は一目でそれと分かり、読んでいて不安になります。「このお店、大丈夫かな?」という不安は、海でのアクティビティや宿泊のような「安全・信頼が大事な商品」では致命的です。せめて主要ページ(トップ・料金・予約・アクセス)だけでも、人の手で自然な繁体字にすることをおすすめします。

失敗2:簡体字と繁体字を混同している

中国語には、中国本土で使う簡体字と、台湾・香港で使う繁体字があります。台湾の方に簡体字のページを見せるのは、雰囲気としては日本人に全部カタカナのページを見せるのに近い違和感があります。相手に合わせた文字を使うこと自体が「あなたを歓迎しています」というメッセージになります。

実際に住んでいた身としては、簡体字のサイトだと少し警戒してしまう人が多いのかなと感じます。(台湾と中国の情勢から)

失敗3:予約が「電話のみ」「日本語フォームのみ」

これが一番の機会損失です。海外のお客様は日本に電話をかけられません。日本語だけの予約フォームも、住所の書き方ひとつで手が止まります。台湾・香港のお客様に対応するなら、多言語対応の予約システム(日時選択・事前決済までオンラインで完結)か、最低でも使い慣れたコミュニケーション手段での問い合わせ窓口が必要です。ちなみに台湾は日本と同じくLINEが生活の中心なので、LINE公式アカウントは海外向けにもそのまま武器になります。

実際に日本のホテルを予約したいが、予約方法が電話のみで予約できないという人を多く見てきました。予約代行という仕事もあるくらいで、SNSで「〜のホテルに泊まりたいが電話してくれる人いませんか?」などの募集も溢れていくくらいです。

台湾人観光客は「どうやって」あなたを探すのか

台湾在住時に周りの友人・同僚を見ていて感じた、旅行前の行動パターンはこうです。

  1. InstagramやFacebook、YouTubeで「行きたい沖縄」を見つける(台湾はFacebook利用者が今も多いのが特徴です)
  2. Googleで繁体字で検索して詳細を調べる(料金・場所・口コミ)
  3. Googleマップの口コミを熟読する(繁体字の口コミがあると一気に安心する)
  4. KKdayやKlookなどの予約サイトと、公式サイトを見比べる
  5. 予約のしやすい方で予約する

この流れを見ると、打ち手が見えてきます。KKday等の海外向け予約サイトに掲載しつつ(手数料はかかりますが認知獲得として有効)、公式サイトを繁体字対応+オンライン予約対応にして、直接予約の受け皿を作る。Googleマップのプロフィールを繁体字でも整備し、台湾のお客様に口コミをお願いする。この組み合わせが基本形です。

選ばれるサイトに必要な5つの要素

制作者の視点で、インバウンド対応サイトに最低限入れたい要素をまとめます。

1. 繁体字の専用ページ(自動翻訳ではなく、トップ・料金・予約・アクセス・よくある質問の5ページだけでも人力で)

2. オンラインで完結する予約導線(多言語予約システムの導入。空き状況が見えて、その場で押さえられること)

3. 「不安つぶし」のコンテンツ(海外のお客様の不安は日本人以上です。集合場所への行き方を写真付きで、キャンセル規定、雨天時の対応、持ち物、子ども可否。ここが厚いサイトは予約率が明らかに違います)

4. 料金の明朗表示(税込・保険込みかどうか。「当日追加でお金がかかった」は最悪の口コミになります)

5. 口コミの見える化(Googleマップの繁体字口コミへの導線、サイト内へのお客様の声掲載)

費用と進め方の目安

既存サイトへの繁体字対応の追加は内容量にもよりますが20万円前後から、多言語対応+予約システム導入を含むサイトリニューアルは50万円〜が目安です(いずれも規模により変動します)。

私の場合、翻訳は機械翻訳に頼らず、中国語話者によるネイティブチェックを通した自然な繁体字で制作します。また公開後も、繁体字での情報更新やSNS運用サポートまで月額でお手伝いできるのが強みです。「作ったはいいが中国語で問い合わせが来て困った」という事態にも対応できます。

まとめ:ライバルがまだ少ない今が始めどき

沖縄のインバウンドは今後も東アジアのお客様が中心であり続けます。それなのに、繁体字でまともに情報発信している事業者はまだ一握り。今対応すれば「その地域で唯一の選択肢」になれるタイミングです。

「うちのサイトは海外のお客様からどう見えているのか?」が気になった方向けに、現状サイトのインバウンド対応・無料診断(繁体字での検索のされ方、予約導線のチェック)を行っています。診断結果はレポートにしてお返ししますので、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

沖縄県出身。大阪のWeb制作会社に就職し4年実務経験を積む。2023年に台湾へ移住し、現地企業勤務とフリーランスとして活動を開始。2026年から関東在住。5年以上のWeb制作キャリアと、Webライターとしての発信力を活かし、中小企業や店舗の「集客」と「情報発信」をトータルでサポートしています。

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